― 『日用市』という街のマーケットを創りあげていくなかで、どういうときにやりがいを感じますか?
松本
そうですね……、人と人とがつながっていくことが「画」としてわかってくる感覚になるときでしょうか。そういうときいつも、『日用市』に関わらせていただけてありがたいなぁって思います。
― それ、おもしろいですね。人と人がつながるのが「画」としてわかる。
松本
私、すごく心に残っていることがあって。
『日用市』に来てくれたお客様とルバーブの話をしていたんですよ。「このルバーブは『島田農園』さんという所で作っているんです」と。そんな風に話していると、その方が那須のあるレストランのパティシエの方だったことが分かり、「私、こないだ行きました!」となって。さらに同い年ということが分かり、話の流れで、今度一緒に日用市でも大変お世話になっている「百姓はたけやま」さんという農家さんのところに、なつおとめと野菜を見に行きましょうって盛り上がって。
そういうことが、嬉しかったんですよね。
― まさに人と人をつなげる、ですね。
松本
他にも、板室の温泉宿の社長さんと話しているときに「農家さん知らない?」とおっしゃっていたので、『日用市』で関わりのあった有機農業で種類もたくさん作ってらっしゃる農家さんをご紹介したこともありました。
『日用市』に関わらせてもらっている事実から派生して、いろいろなつながりができているっていうのが目に見えて分かる感じでしょうか。それがすごく自分のなかでやりがいといいますか、嬉しいんです、素直に。
― 旅のようだなぁと、聞いていて思いました。街で知らない人と出会って、つながって、行こうと思ってなかった場所に行ったり、この人とこの人がつながったり。
松本
確かに!遠くには行ってないけど、でも知らないことってたくさんあって。
― 近くにも。
松本
そうですね。いつも通ってないけど今日は違う道を通ってみよう、という気持ちにもなります。地元だから余計に新しい発見が嬉しいのかもしれないですけど。
― ええ。
松本
『日用市』のおかげで知らなかったことを知ったり、全然足を踏みいれなかった道にどんどん行けたり。
― 取材でインタビューすると、また新しい出会いがあってそれが広がっていきそうですね。
松本
確かにインタビューすると一気に密になりますよね。
― 和花子さんは『日用市』の出店者さんにインタビューしているんですよね。
松本
そうですね。『日用市』の当日って、出店者さんもお客様の対応で忙しく、バタバタしていて、なかなかゆっくりお話しできないんですよ。
― そうですよね、きっと。
松本
インタビューで伺うと1時間から長いときは数時間、ずっとその方とお話ができます。その時間だけでも知らなかった情報って、いーっぱい得られるんです。それで一気に近づく感じがありますね。
― そう聞くと、人と人とがつながっていくことが「画」としてわかるって、『日用市』をやってなければ、もしかしたら経験できていなかったかもしれないですね。
松本
あぁ、そう思いますね。関わらせていただいてなかったら……何してたんだろう?
― (笑)。そう思うのは、和花子さんにとって、いい取り組みなんでしょうね。
松本
はい。すごくいい経験をさせていただいてます。履歴書を書くときは、一番最初に書きたいくらいです。
(つづきます)
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